既成市街地同士で比較しなければ意味がない

2011.09.30

「新駅が開通するエリアのマイホームはお買い得で、狙い目だ」そんな馬鹿げたロジックをいまだに信じているとしたら、時代遅れもはなはだしいといわざるを得ません。「すべての新駅が立地する商圏に属する商業施設や住宅の賃料は、長期的に必ず上昇する」という現象を証明しなければ、この説明は使えません。ですから、こんな稚拙なロジックは永遠に成立しないのです。素人が言うのは勝手ですが、メディアを使ってそういう説を述べる専門家がいたならば、もはや自身の論理的考察力を疑ってみてはいかがでしょうか。繰り返しますが、数学的に定量分析を行うと、「新駅ができる」という条件は、資産価値が上がるための必要条件でも、十分条件でもありません。辛うじて、高度成長時代に一時的に起きていた。傾向々かもしれないだけです。「人口が増えるから、街の資産価値が上がる」という論理もこれとまったく同じです。資産価値が上がるための根拠として、せめて「世帯数が増える街」と答えてくれれば、最低限の合格点があげられたかもしれない。そういう傾向は、確かに否定できないからです。ちなみに、統計上の比較をすると、港区の世帯増加率は16.1%で、足立区の世帯増加率は3.5%なのです。ただし、ニュータウンなどでは人口も世帯も急増するでしょうから、あまり当てにはなりません。こういう比較をする場合は、同じような年数の歴史と特徴を持つ既成市街地同士で比較しなければ意味がありません。

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