私の友人の話ですが、彼は結婚してすぐには家を買わなかったそうです。なぜかというと、「どんなに理解し合ったつもりの2人でも、暮らしてみなければ2人の生活のスタイルとか要求というのは、どこが一緒でどこが違うかというのはわからないからね。それを踏まえてからマイホームを持たないと、あとでトラブるね」これはたしかにそうなのですが、もっというと、夫婦間、とくに亭主の立場からいうと、女房を完全に理解することなどできっこありませんが、それにしても6割方理解するのにだって5年や10年かかります。しかも、マイホームを持つ前、つまり仮の住まいではなかなか理解できない部分も多い。相手も仮の家だと思っているから、本性を出さないのです。けれども、本当に自分の家を「探す、決める、住む」となると、隠れた性格が思いもかけず出てきたり、いい点悪い点がいろいろ出てきます。もちろん、これは亭主のほうもそうですよ。つまり、初めてのマイホームを持つ時点では、お互いにまだ十分に理解しあっているわけではなく、家を持ってはじめて相手の別の面がわかる。そうすると、「なるほど、ウチの女房(亭主)はこうだったのか」となって、次の家を買うときには、そういう面を新たに反映させることができるわけです。「この女は意外ときれい好きで、節約家で家を大事にしてくれるんだなあ」「なによ、自分の家を持ったらぜんぜん手抜きして、ちっともモノを大事にしないじゃないの」なんていうことが、いろいろとわかってくるのですね。借家のときは、これがあんまりわかりません。
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